『ハッピーサイクル』のステップ1~ステップ4までを紹介しましたが、これを見て、アナタはどんな感想をお持ちになったでしょうか。
「なんか、当たり前のことだな……」
うんうん、そうですね。当たり前すぎますよね!
そう、そのとおりです。
まずは自分から楽しんでやってみる
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お客様が喜んでくれる
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お客様の笑顔は別のお客様へと伝わる
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お客様から感謝の気持ちが返ってくる
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また自分から楽しんでやってみる
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以下、無限ループ
この繰り返しである『ハッピーサイクル』は、サービスパーソンにとって空気のように当たり前に存在する現象を、言葉でつないだだけです。
ただ、ただですね。
たとえば私たちは毎日、食事をしますね。お腹がすいたら、時間が来たら。
でも、おなじ1日3回の食事でも、なにも考えずにただ口に入れて胃に運ぶより、1回1回「はぁ~、おいしいなぁ」「今日も元気にご飯食べられて幸せだなー」と意識したほうが、何倍もハッピーじゃないですか? 意識しなければスルーしてしまうハッピーを、1日に3回も感じられるわけですから。
『ハッピーサイクル』も、たしかに当たり前のことですが、それを意識して行なうのと、日頃の業務に追われて意識からほとんど消えかかった状態でいるのとでは、全然違うんですよ。サービスに対して、お客様に対して、お店に対しての、「思いの強さ」が全然違う!
もしアナタが「最近、以前よりサービスの仕事が楽しくなくなってきちゃったなぁ」と感じているとしたら、それはきっと、アナタの心から『ハッピーサイクル』の意識が消えかけているのだといってもいいでしょう。
サービスの現場に当たり前のように存在していて、でも、とても尊いもの。
この『ハッピーサイクル』があるから、サービスパーソンは「サービスって楽しい」と感じながら働くことができるんです。
「でも、『ハッピーサイクル』で本当にサービスがもっと楽しくなるの?」
と、まだ疑いを捨てきれないかもしれません。その問いに私は、自信を持って答えることができます。
「はい、なります」
なぜなら、ディズニーランドで働くキャストたちが実践しているアクションこそ、この『ハッピーサイクル』そのものだからです。
もちろんディズニーランドでは『ハッピーサイクル』って言葉は使いませんし、キャストたちもこの言葉を知りません。だってこれ、私が勝手につけた名前ですから。
でも、この本でいろいろとご紹介したディズニーランドの工夫や努力は、すべて『ハッピーサイクル』のステップ1をキャストたちに実行させるためのものなんです。キャストたちは、さまざまな角度から第一歩を踏み出すきっかけを与えられながら、イキイキ楽しくサービスの仕事に取り組んでいるんですね。
だからこそ、サービスパーソンであるアナタにも知ってほしかった!
キャストがイキイキ楽しくサービスの仕事をするために行なっているディズニーランドの取り組みは、すべてのサービスの現場で実践できることだと。
ディズニーランドの見た目の豪華さや表現方法そのものにとらわれず、そうする意味と理由をきちんととらえれば、アナタのお店でも実現できることなのだと。
アナタがステップ1を踏み出せば、それがステップ2~ステップ4へとつながっていきます。
しかもアナタは、すでに『ハッピーサイクル』を知っています。アナタの踏み出した小さな一歩がお客様にどう伝わり、それがどういう効果をともなって、最終的にあなたのハッピーとなって戻ってくるかを知っているから、最初からそれを意識してステップ1に取り組むこともできます。それこそが、サービスパーソンとしてのプロ意識。
お客様のハッピー、お店のハッピー、そして自分のハッピーを意識して『ハッピーサイクル』の輪を回し続けるのが、プロのサービスパーソンなんです。そしてディズニーランドのキャストは、そのことをいろいろなかたちで意識に植え付けられているわけです。
ここまでくれば、もうアナタにもわかっていただけたはず。
「なるほど! ディズニーランドのキャストが、いつも笑顔で明るく楽しそうに仕事をしているのは、『ハッピーサイクル』の1歩を確実に踏み出しているからなんだ!!」
アナタがいま、この本の前でスッキリ&やる気オーラに満ちあふれているのがよくわかります。うんうん。
さぁ、あとは『ハッピーサイクル』を胸に、ドーンと1歩を踏み出しましょう!
サービス業って、本当に楽しくてハッピーな仕事ですね。
アナタがサービスパーソンで本当によかった!
+2026年の補足
最後に、サイクルを"回し続ける"コツを一つ。ディズニーには「プラッシング」という、英語圏で親しまれてきた考え方があります。ウォルトが口ぐせのように「ここ、もう少し良くできないかな?」と、完成したものにさらにひと工夫を足していく——その姿勢のこと。だから夢の国は"永遠に完成しない"んですね。ハッピーサイクルも、きっと同じ。一周して終わりではなく、次はもう少し良い一歩を、また次も……と足していける。当たり前を、ていねいに回し続ける人が、いちばん楽しそうに働いている。本文のその結論に、私も深くうなずいています。
川崎真衣