待ち時間に読む、東京ディズニーリゾート物語ガイド

センター・オブ・ジ・アースの物語:誰も見たことがない、ネモ船長

センター・オブ・ジ・アースへ、ようこそ。ここから乗り場までは少し長いですが、その時間もちゃんと楽しんでいただけるように、ご案内しますね。

このアトラクションは、火山の中を猛スピードで走る乗り物として知られています。でも列に並んでいるあいだのあなたは、まだ乗客ではありません。世界中から招かれた、科学者のひとりなんですよ。

歩く順番のとおりにお話ししますので、読みながら、ゆっくり進みましょう。それでは、見学に出発です!

入口のトンネル

まず、火山の岩をくり抜いたトンネルから入ります。壁を、よく見てください。大きな刃でえぐったような筋が、ぐるりと残っていますよね。あれは、削岩機の跡です。どんな硬い岩でも砕く機械をネモ船長が発明して、この洞窟を掘りました。つまり私たちはいま、彼が掘った穴を歩いているんです!

ネモ船長は、時代でいうと1870年代の人です。どこの国にも属さず、長いあいだ外の世界との関わりを絶って、この火山島に研究所を作りました。その彼が、自分の発見を選ばれた人たちだけに見せようと決めて、世界中の科学者を招いたのが、いまの見学ツアー。列に並ぶあなたも、その招待客のひとりです。

ちなみに、東京ディズニーリゾートの公式ブログで、ここのキャストの方が紹介していたんですが、このエリアで働くクルーは、ネモ船長の頭文字のNをかたどったポーズで「モビリス!」と挨拶するそうです。返事は「モビリ!」。並んでいるあいだに、クルーに声をかけてみてください。ちゃんと返してくれますよ。

研究室

トンネルを抜けると、ネモ船長の研究室に通されます。棚には標本の瓶や道具、書きかけのスケッチ帳。地底世界で見つけたものを記録した、ここでしか見られない資料です。

研究室の机。標本の瓶と、開いたままのスケッチ帳

その中に、大きな水晶が置かれています。見つかりましたか?地上ではただの石に見えますが、ネモ船長が地底で見つけた水晶の洞窟では、この石がきれいな音色を鳴らすんだそうです。ところが地上に持ってくると、近づくにつれて、その音が消えてしまう……。どうすれば地上でも鳴るのかを、彼はいま研究しています。

いまはまだ、鳴りません。本物の音は、この先で一緒に聞きましょうね。

洞窟の壁に掛かった、地底の森を描いた図版

奥には、クルーが働いている生物研究室もあります。金網越しに机が見える部屋です。壁のあちこちに掛かっている図版は、地底世界の様子を描いたもの。この絵の中の景色を、この後、実際に見に行きましょうね。

通路の灯り

ここでひとつ、頭の上を見てみてください。この島の照明は、電線がついていないものが多いんです。並んでいる通路の灯りも、そうです。

これもネモ船長の発明です。隣の「ヴォルケイニア・レストラン」には、火山の熱で電気を作る地熱発電機があって、そこから島じゅうに電気を飛ばしています。島の灯りの後ろに青く光るコイルがついているものがあって、あれがその電気を受け取っているところです。1870年代に、電線のいらない送電をひとりで作ってしまった人なんですね。

そういえば、ネモ船長ご本人は、どんな姿の人だと思いますか?……じつは、この島を訪れた人で、その姿を見た人は、ひとりもいないそうです!声は聞こえたらしいのですが。そのかわり、彼の頭文字のNの印が、扉にも機械にも、あちこちについています。「ネモ」はラテン語で、「誰でもない」という意味です。名前のとおり、姿を見せずに、印だけを残している人なんですね。

テラベーター

いよいよ、地底へ降りるエレベーターです。ネモ船長はこれを「テラベーター」と呼んでいて、行き先は、地下800メートルの地点です。

テラベーターの扉。上に深度を示す計器がついている

中に入ると、計器がいくつも並んでいます。深さと、二酸化炭素の濃さと、蒸気の圧力。降りているあいだ、通気口から風が吹き込んで、光の色が変わっていきます。針が動いていくのを見ていると、地底へ降りていく実感が、だんだんわいてきますよ。

テラベーターの中。赤い光の下に計器が並んでいる

乗り場

扉が開くと、地下800メートルの乗り場です。ここで待っているのが、ネモ船長が発明した、地底走行車です。

6人乗りで、骨組みはとても頑丈にできています。前がブルドーザーのような形をしているのは、岩を押し分けて進むため。後ろに積んでいる大きなタンクは高圧の蒸気で、これがこの車の動力です。

さて、削岩機で穴を掘り、電線のいらない灯りをともし、地底へのエレベーターを作って、蒸気で走る車まで用意した人が、あなたを待っています。……姿は、見せませんけれど。

ひとつだけ。最近、火山の活動が少し活発だそうです。予期せぬことがあっても、それも見学のうちですからね。

それでは、地底世界の見学へ。モビリス!


出典: この記事の事実は、以下で確認しています。
・東京ディズニーリゾート公式サイト アトラクションページ「センター・オブ・ジ・アース」(2026年9月15日閲覧)
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「アトラクションキャストが教える!見どころ紹介〜『センター・オブ・ジ・アース』編〜」(2022年6月21日)/「『センター・オブ・ジ・アース』で地底世界を見学しよう」(2021年4月8日)/「ミステリアスアイランドに関するちょっと細かいストーリー:その1」(2021年6月24日)/「同:その2」(2021年7月30日)/「ネモ船長の秘密基地のヒミツ!」(2016年9月30日)
・研究室・図版・テラベーター・乗り場は、2020年12月に列の中で撮影した写真で実物を確認

注記: 本記事は非公式のファンコンテンツです。ウォルト・ディズニー・カンパニーおよび株式会社オリエンタルランドとは一切関係ありません。