待ち時間に読む、東京ディズニーリゾート物語ガイド

魅惑のチキルームの物語:看板に題名を書き足したのは、誰?

魅惑のチキルームへ、ようこそ。ここから開場までは少し待ちますが、その時間もちゃんと楽しんでいただけるように、ご案内しますね。

このショーの正式な名前は、「魅惑のチキルーム:スティッチ・プレゼンツ“アロハ・エ・コモ・マイ!”」。長い名前ですね。じつはこの名前、一か所だけ、後から書き足されたところがあるんです。書き足した本人は、この庭のあちこちに、しるしを残していきました。

どれも、この庭の中にあります。看板から順にお話ししますので、読みながら、ゆっくり待ちましょう。それでは、まいりましょう!

入口の看板

木の看板。上に THE ENCHANTED TIKI ROOM、下の板に青い字の STITCH presents と ALOHA E KOMO MAI!、左の柱の上にペンキ缶と刷毛

わらぶき屋根の前、花壇の後ろに立っている木の看板です。上の弧の板に「THE ENCHANTED TIKI ROOM」。下の板には、ピンクの大きな字で「ALOHA E KOMO MAI!」。ここまでは、きれいな看板屋さんの仕事です。

では、下の板の左上を見てください。青い字で「STITCH」、小さく「presents」。隣に、青いスティッチの顔。字の太さも色も、まわりと合っていませんね。板の上には青い足跡が点々と付いていて、左の柱のてっぺんには、青い塗料が垂れたペンキ缶と刷毛が、置いたまま。……誰の仕事でしょう?

書いたのは、スティッチです!鳥たちのショーに参加したくてうずうずして、看板に自分の名前をペンキで付け加えました。つまり、この長い題名のうち「スティッチ・プレゼンツ」の部分だけは、スティッチ本人の筆なんです。缶の片づけも、まだです。

この缶の持ち主が庭に残していった物を、順に見ていきましょう。まずは、ペンキを塗る前。そもそも、どこから来たのでしょう?

赤い宇宙船

植え込みに斜めに突っ込んだ赤い宇宙船と、荷台の鞄、座席の紫の本

庭の植え込みに、赤い宇宙船が斜めに突っ込んでいます。緑の葉の中で、そこだけ赤いので、色で探してください。見つかりましたか?白い帯に、丸い窓。後ろの荷台には緑のスーツケースと茶色の鞄がベルトで縛ってあって、座席には紫の本が置きっぱなし。あのいたずら好きのエイリアンの、乗ってきた宇宙船です。

ペンキ缶の持ち主は、ここに降りました。荷物も降ろさないで。

マウイの名札

名札 MAUI マウイと、竹の筒を構えたチキの像

この庭のわらぶき屋根の下には、7体のチキの神様の像が立っています。それぞれの脇に、英語の名前とカタカナの名前、肩書き、それから短い詩を書いた名札。名前は名札で見分けられます。

ひとつだけ、読んでいただきたい名札があるんです。竹の筒を構えた像の隣の、「MAUI マウイ」。詩の最後の二行が、いいんです。「魅惑のショーの はじまり マウイがきっと 教えてくれる」。開場を待っている私たちに、ちょうどいい二行ですね。

迷子の貼り紙

名札 NGENDEI ヌゲンティと、赤い画鋲で留めた LOST の貼り紙

もう一体。名札に「NGENDEI ヌゲンティ」と書かれた、地球のバランスを保つ神の脇に、罫線の入ったノートの紙が赤い画鋲で留めてあります。「LOST」。スティッチの写真。手書きの英語で「My pet, Stitch! If you see him, please call me」。

リロの字です。リロも、スティッチを探しているんですね。宇宙船は置きっぱなし、看板にはペンキ、飼い主は探している。本人だけが、まだ見つかりません。

板張りの壁

板張りの壁と柱に続く青い足跡と、奥の彫刻の扉

青い足跡は、建物の中にも続いています。板張りの壁と柱の通路に来たら、壁を見てください。青い足跡が点々と続いて、壁の太陽の模様にまで、青い飛沫が飛んでいます。天井にも、青い足跡があります!ときどき、上も見上げてみてください。

この先に、鳥と花の彫刻が入った扉があります。ペンキ缶の持ち主の行き先は、シアターの中です。

扉の向こう

花の鉢から顔を出した、ウクレレを持つスティッチ

ここからは、一緒に中に入ってからの話です。中では、ハワイからやって来た4羽の鳥が、自慢の歌を披露しようと準備中です。名前は、ハウオリ、マヒナ、ワハヌイ、マヌ。ハワイ語で、ハウオリは「幸せ」、マヒナは「月」、ワハヌイは「おしゃべりな口」で、名前のとおりショーの間ずっと喋っています。マヌは「鳥」。丸眼鏡をかけていて、よく見ないと気づきません。

そして、どうやらスティッチはショーに参加したくて、こっそり隠れているようですよ。看板に名前を書き足した本人が、この中のどこかにいます。

ここから先は、ぜひご自身で体験してくださいね。

ショーのあとで

出てきたら、もう一度、看板を見てください。「THE ENCHANTED TIKI ROOM」と「ALOHA E KOMO MAI!」の間の、青い字。入るときは落書きに見えたかもしれません。今は、さっき会ったあの子のサインに見えてきませんか?

ところで、このチキルームは、1983年の開園の日から東京ディズニーランドにあります。もとはアメリカのディズニーランドで1963年に生まれたショーで、本格的なオーディオアニマトロニクス、つまり動いて歌う機械じかけの登場人物を使った、最初のアトラクションでした。スティッチが名前を書き足したのは、ずっとあとのこと。古いショーに、新しい名前がひとつ。

それでは、みなさまどうぞ、よいショーを。


出典: この記事の事実は、以下で確認しています(2026年10月23日閲覧)。
・東京ディズニーリゾート公式サイト アトラクションページ「魅惑のチキルーム:スティッチ・プレゼンツ“アロハ・エ・コモ・マイ!”」(4羽の鳥が歌を披露しようと準備中・スティッチの写真と「迷子」のポスター・スティッチはショーに参加したくてこっそり隠れている・提供:みずほ証券株式会社) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/attraction/detail/156/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「いたずらをしているのは・・・?」(2021年5月31日。スティッチの宇宙船、看板の青いペンキの“Stitch Presents”と似顔絵、青いペンキの足跡、リロが描いた迷子のポスター、天井の足跡) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/210531/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「パークで鳥たちに会おう」(2022年5月10日。ショーに参加したくてうずうずしているスティッチが看板に自分の名前をペンキで付け加えた) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/220510/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ(2019年7月30日。わらぶき屋根の庭園と7体のチキの神様の像、4羽の鳥の名前の意味、マヌの丸眼鏡) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/190730/
・D23 Disney A to Z「Enchanted Tiki Room」(ディズニーランドで1963年開業、本格的なオーディオアニマトロニクスのフィギュアを使った最初のアトラクション、東京は1983年の開園時から)
・看板の文字とペンキ缶・宇宙船・神様の像の名札と詩・「LOST」の貼り紙・通路の壁の青い足跡は、パークで撮影した写真(2009年)で実物と文字を確認

注記: 本記事は非公式のファンコンテンツです。ウォルト・ディズニー・カンパニーおよび株式会社オリエンタルランドとは一切関係ありません。