ビッグサンダー・マウンテンへ、ようこそ。ここから乗り場までは少し長いですが、その時間もちゃんと楽しんでいただけるように、ご案内しますね。
公式サイトは、この山をこう紹介しています。熱狂のゴールドラッシュが過ぎ去って数十年、かつての活気が失われた鉱山。そこを猛スピードで駆けぬけるのは、機関士のいない鉱山列車。廃坑になった鉱山だ、というウワサもあるそうです。……本当でしょうか?
ところが、公式ブログが、そのウワサを自分で検証していたんです。答えは、乗ってから見える物の中にあります。並んでいる間に「誰もいない鉱山」の手がかりを拾っておいて、乗ったら、答え合わせ。手がかりは、4つ。歩く順番のとおりにお話しします。もう通り過ぎた物は、写真で見ていただければ十分です。読みながら、ゆっくり進みましょう。それでは、出発です!
入口の広場

入口の木の看板に「BIG THUNDER MOUNTAIN」。手前に樽、後ろにサボテンと、赤茶色の岩。舞台は、かつてゴールドラッシュで栄えた、アメリカ西部開拓時代の鉱山です。

同じ広場に、木の柱の上の青い鉄の看板。「Big Thunder Mountain」。角が欠けて、錆が浮いて、左右に灯油のランタン。見上げると、その奥に、木の櫓(やぐら)と、板張りの建物の屋根が重なっています。

そして、スタンバイの入口の脇に、錆びた機械。煙突と、大きなはずみ車と、歯車。蒸気機関です。近くで見ると、字が読めますよ。側面の丸い銘板に「BIG THUNDER IRON WORKS」、ビッグサンダー鉄工所。正面の丸い札には「RUSSELL」と番号。写真では、一部が錆びて読めません。手前の樽には「BLASTING」。発破、つまり火薬です。
手がかりの、ひとつめ。鉄工所の名前が入った機械も、火薬の樽も、サボテンに囲まれて、置き去りです。ゴールドラッシュが過ぎて数十年、という紹介文のとおりの姿ですね。
階段の上から

列が岩の脇を登って、高いところに出たら、下を見てください。さっきの蒸気機関が、小さく見えます。その向こうにウエスタンランドの通り、ハングリーベア・レストランの看板、遠くにシンデレラ城の尖塔。写真の日は、足元で水車が回って、水が落ちていました。脇に積んであるのは、錆びた釜や歯車。ひとつめの手がかりの仲間です。ここでは、手がかりより、眺めをどうぞ。
鉱山会社の名前

岩山に寄りかかるように、板張りの建物が建っています。壁に、赤い字で「BIG THUNDER MINING CO.」。ビッグサンダー鉱山会社。隣の赤い小さな小屋の戸には「EXPLOSIVES KEEP OUT」、爆薬、立ち入り禁止。写真の日は、デッキに樽と木箱とランタン、滑車のロープには樽が吊ったままでした。
乗り込む前に入る建物は、その名も「ビッグサンダー・マイニングカンパニー」、鉱山会社の駅舎です。手がかりの、ふたつめ。会社の名前は、まだ掛かっている。でも、人の姿は……ありませんね。
建物に入ったら
列が建物の中に入ったら、ここからです。まだ外なら、入ってから読んでください。中には、発掘作業に使う機械や道具、鉱夫の持ち物が置いてあります。見つけたら、読んでみてください。
金網で覆われた掲示板。貼ってあるのは、広告です。駅馬車、ウイスキー、タバコ、催し物。馬で手紙を運ぶポニーエクスプレスに、土地を測る会社、金を分析する事務所。手がかりの、みっつめ。この鉱山の町に、客がいて、仕事があったころを思わせる広告です。
床下の坑内から天井へ、垂直に伸びる線路があって、トロッコが固定されています。鉱夫が鉱石や物資を、エレベーターのように上げ下げしていたものです。垂木には、金網の担架。坑内で事故があったら、これを下ろして、負傷した鉱夫を引き上げました。
壁にベルと、説明書き。トロッコの使用規則と、ベルを鳴らす回数の意味が書いてあります。1回は上昇、2回は下降。そして、7回は……。公式ブログも、そこで「・・・」と止めています。見つけた方は、ご自身の目で。
駅舎の窓と、先頭の車両
駅舎の窓からは、採掘現場を見渡すことができます。窓があったら、のぞいてみてください。
乗り場で列車が入ってきたら、先頭を見てください。運転室に、誰も乗っていません。紹介文にあった、「機関士のいない鉱山列車」です。手がかりの、よっつめ。昔から超自然的な力が存在すると言われていた山、というところまでは紹介されていて、その先は、書かれていません。
4つ、並べてみますね。置き去りの道具。名前だけが残る会社。にぎやかだったころの広告。誰も乗っていない運転室。廃坑だというウワサが立つのも、分かります。
でも、ちょっと待ってください。いま目の前に入ってきた列車、動いていますよね?鉱山列車が動いているということは……まだ採掘が行われている、ということではないでしょうか!その答え合わせを、これから一緒にしに行きます。
列車の上で
ここからは、一緒に乗ってからの話です。証拠は、3つ。順番に出てきます。
ひとつめ。列車は駅舎を離れる前に、左にカーブして、洞窟の中にある鑑定所の脇を通ります。鑑定所は、金塊の重さを量ったり、お金に換えたりする場所です。秤と、金をのべ棒にする型。そして、金を溶かすための火が、赤々と燃えています。廃坑に、火をたく人はいません。
ふたつめ。坑道を抜けて、丘を登るときです。左手に、ぼろぼろの小屋が見えます。小屋の間に張ったロープに、バンダナや肌着が干してあります。木枠に吊った鉄釜は、鉱夫の洗濯用。誰かが、ここで洗濯をしているんです。
みっつめは、駅舎に戻る直前です。岩山のふもとで、ロッキングチェアに座って釣りをしている人がいます。採掘現場の監督だった人で、引退したあとも、愛犬と一緒にここに住んでいます。住めば都、ですね。
最高時速40km。スピードの中で3つとも見つけるのは、なかなか難しいです。ひとつ見つかれば、十分ですよ。公式ブログの結論は、こうです。ビッグサンダー・マウンテンは、いまなお採掘が続く鉱山なんです!
ここから先は、ぜひご自身で体験してくださいね。
降りてから

降りたら、外から山を見てください。列車が登っていく坂が見えます。並んでいるときは、錆びた機械も、名前だけの会社も、ゴールドラッシュが過ぎたあとの置き土産に見えたかもしれません。でも、山の中では火が燃えて、洗濯物が干してあって、元監督が釣りをしていました。錆びた機械の向こうで、鉱山は、まだ動いています。
ところで、この山が開いたのは、1987年7月4日です。物語の鉱山と同じように、こちらも数十年が経ちました。それでも、まだ動いています。
おまけを、ふたつ。入口のサボテンは、花が咲くこともあるそうです。入口の前をまた通ることがあれば、見てみてください。それから、ウエスタンランドには洞窟のような通路があって、抜けると、ハングリーベア・レストランの近くに出ます。ちょうど、ビッグサンダー・マウンテンの下を通っているそうです。山の下を歩きながら、上で誰かが働いているところを、想像してみてください。
それでは、みなさまどうぞ、よい答え合わせを。
出典: この記事の事実は、以下で確認しています(2026年10月21日閲覧)。
・東京ディズニーリゾート公式サイト アトラクションページ「ビッグサンダー・マウンテン」(超自然的な力・ゴールドラッシュが過ぎ去って数十年・機関士のいない鉱山列車) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/attraction/detail/160/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「ウワサは本当?赤い岩山にささやかれる気になる話。」(2020年12月23日。廃坑のウワサの検証、鉱山会社の駅舎、鑑定所の火、洗濯物、釣りをする元監督と愛犬、「いまなお採掘が続く鉱山」) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/201223/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「1987年の今日オープン!」(2019年7月4日。オープン日、建物の中の掲示板・トロッコ・担架・ベルと説明書き、駅舎の窓から採掘現場、鉄釜とロープの洗濯物) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/190704/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「アトラクションキャストが教える!見どころ紹介~山の日にちなんで・・・"東京ディズニーランド3大マウンテン"編~」(2021年8月8日。赤茶色の山と西部開拓時代の鉱山、最高時速40km、入口のサボテンに花が咲くこと) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/210808/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「30年前の今日は・・・?」(2017年7月4日。1987年7月4日オープン) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/170704/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「この道はどこへ続く?~東京ディズニーランド編~」(2022年4月4日。洞窟のような通路がビッグサンダー・マウンテンの下を通ること) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/220404/
・入口の看板・青い看板・錆びた蒸気機関の銘板と「BLASTING」の樽・列の階段から見下ろした広場と水車・「BIG THUNDER MINING CO.」の建物と「EXPLOSIVES KEEP OUT」の小屋・外から見た岩山と線路は、パークで撮影した写真(2009年・2018年・2020年)で実物と文字を確認
注記: 本記事は非公式のファンコンテンツです。ウォルト・ディズニー・カンパニーおよび株式会社オリエンタルランドとは一切関係ありません。