ウエスタンリバー鉄道へ、ようこそ。並んでいる時間もちゃんと楽しんでいただけるように、ご案内しますね。
この鉄道の蒸気機関車は、4台あります。ホームに入ってくるのは、そのうちの1台。今日はどの1台が来るのか、並んでいるあいだに当てられるようになる、そんなお話です。読みながら、ゆっくり進みましょう。それでは、出発です!
入口の看板

入口に、木の看板がありました。「WESTERN RIVER RAILROAD」。その下に、蒸気機関車の絵と、今日の待ち時間。
ウエスタンリバー、西部の河です。この鉄道の線路は、一部がアメリカ西部の開拓地を流れる河と並んで走っています。それでこの名前なんです。
駅舎

いま私たちがいるこの駅舎は、ヨーロッパから熱帯の土地へ渡った開拓者たちが建てた、そんな建物を思わせるつくりです。時代でいうと、19世紀の終わりから20世紀のはじめ。ここはアドベンチャーランド、ジャングルの駅。西部へ向かう鉄道の始発駅が、ジャングルにあるんですね。
階段を上がったあたりで、少し探し物をしてみてください。探すのは、これから列車に積み込まれるらしい、たくさんの荷物。あちこちの都市のステッカーが貼られたものもあるそうです。乗り場に面したブースは乗車券の窓口で、上の看板に「Telegraph Office」、電報局。反対側には「Supplies」、雑貨。天井には、熱帯でよく見るシーリングファン。人だけでなく、荷物も電報もここを通る、輸送の中心地なんです。私が読んだのは何年か前の様子なので、少し変わっているかもしれません。見つけたら、それも今日の収穫ですね。
4台の機関車

さて、ここからが本題です。この鉄道の蒸気機関車は4台。名前は、どれもアメリカの大きな川から付いています。
赤い車体の、コロラド号。番号は53。前照灯に、雄ジカの絵。
緑の車体の、ミズーリ号。番号は28。前照灯に、滝の絵。
赤とオレンジの車体の、リオ・グランデ号。番号は25。前照灯に、グリズリーベアの絵。
青い車体の、ミシシッピ号。この1台だけ、絵は前照灯ではなく……機関車のすぐ後ろの車両の横。バッファローです。
コロラド号とリオ・グランデ号は、色が似ています。見分けがつきますか?つかないときは、番号と前照灯の絵で。番号も前照灯の絵も、機関車の正面にあります。
川のほうは、ひとことずつだけ。コロラド川はグランドキャニオンをつくった川、ミズーリ川はミシシッピ川のいちばん長い支流、リオ・グランデ川は一部がアメリカとメキシコの国境になっている川。そしてミシシッピ川は「父なる川」と呼ばれる、北アメリカでいちばん大きな川です。
遅れてきた4台目

4台のうち3台、コロラド号・ミズーリ号・リオ・グランデ号は、東京ディズニーランドが開園した1983年4月15日から走っています。青いミシシッピ号だけが、あとから来た4台目なんです。パークに登場したのは、1991年の10月。
デビューが遅かったこの1台だけ、前照灯と煙突の形が少し違います。緑のミズーリ号の前照灯は四角い箱で、中に滝の絵。青のミシシッピ号のは、赤い丸い筒です。絵が入らないぶん、バッファローは、さっきお話しした、すぐ後ろの車両の横に。青い機関車が来たら、「遅れてきた4台目だ!」と思って見てみてください。
4台には、お手本になった機関車があります。1871年、デンバー&リオ・グランデ鉄道のためにつくられた、モンテスマ号です。デンバー&……リオ・グランデ。どこかで聞きましたね?4台のうちの1台と、同じ名前なんです。
ホームで
ホームに上がったら、線路の先を見ていてください。先に来るのは、汽笛。それから、蒸気。汽笛を鳴らして、蒸気を勢いよく出しながら、駅舎に向かってきます。そのあとに色が分かって……番号と絵が見えてきます。今日来るのは、どの川の機関車でしょう?
止まったら、運転室の横を見てください。名前が書いてあります。答え合わせは、そこで!
乗ったあとに

ここからは、一緒に乗ってからの話です。旅は、約15分。ジャングルを抜けて開拓時代のアメリカ西部に入ると、右手に古い駅舎が見えてきます。「STILLWATER JUNCTION」、スティルウォーター・ジャンクション。開拓者たちが駅馬車やボートに乗り換える駅で、乗車券売り場と電報局があります。看板にも「TICKETS」「TELEGRAPH」。乗ってきた駅と、同じ顔ぶれですね。ただ、この列車は、この駅には止まらないんです。窓から、通り過ぎるのを見送ってください。
そのあと、ビッグサンダー・マウンテンの横を通って、タイミングが合えば鉱山列車とすれ違います。その先のことは、ここには書かずにおきますね。初めての方は、窓の外を。前に乗った方は、「あれだな」と思いながら。
手を振る

ひとつだけ、乗っているあいだにしてほしいことがあります。この列車は、ところどころで高い橋の上を走ります。下に、歩いている人が見えます。手を振ってみてください。多くの方が、笑顔で振り返してくれます。
誰に教わったわけでもないのに、この列車では、気がつくとみなさんそうしているんです。顔も名前も知らない、今日たまたますれ違っただけの人と、笑顔を交わす。この鉄道のいちばんの楽しみ方だと、私は思っています。
ウォルトの庭

最後に、この列車の出どころを。ウォルト・ディズニーは、自分の家の庭に線路を敷いて、ミニチュアの蒸気機関車を走らせるほどの列車好きだったんです。キャロルウッド・パシフィック鉄道という名前まで付けて。そしてテーマパークを考えはじめたときから、鉄道はいちばん初めに構想に入れていたそうです。
この鉄道の蒸気機関車は、「ウォルトの夢を乗せた蒸気機関車」と呼ばれています。今日ホームに入ってくる1台を、そう思って迎えてみてください。
それでは、みなさまどうぞ、よい汽車の旅を。
出典: この記事の事実は、以下で確認しています(2026年10月15日閲覧)。
・東京ディズニーリゾート公式サイト アトラクションページ「ウエスタンリバー鉄道」 https://www.tokyodisneyresort.jp/tdl/attraction/detail/154/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「「ウエスタンリバー鉄道」にまつわるエピソード」(2021年6月7日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/210607/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「アトラクションキャストが教える!見どころ紹介~「ウエスタンリバー鉄道」編~」(2021年10月14日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/211014/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「あなたはどれだけ知っている!?「ウエスタンリバー鉄道」の蒸気機関車たち」(2015年7月14日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/150714/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「プラットホームやキャストにも注目!」(2020年8月26日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/200826/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「”ウエスタンリバー鉄道”に乗って、鉄道の旅に出発!」(2016年8月26日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/160826/
・東京ディズニーリゾート公式ブログ「パークの乗りもの、集めてみました!~東京ディズニーランド編~」(2019年3月5日) https://www.tokyodisneyresort.jp/tdrblog/detail/190305/
・入口の看板・駅舎・機関車の名前と番号と前照灯・スティルウォーター・ジャンクションの看板は、パークで撮影した写真で実物と文字を確認
注記: 本記事は非公式のファンコンテンツです。ウォルト・ディズニー・カンパニーおよび株式会社オリエンタルランドとは一切関係ありません。